高畠町立高畠第三中学 (山形県)

課題
  • 校務でICTを有効活用したい
  • セキュリティを強化したい
  • 教職員の負担を軽減したい
導入製品・サービス
    • Hardlockey
自治体規模
9校以下
プロフィール

高畠町立高畠第三中学校
〒992-0262 山形県東置賜郡高畠町大字元和田650
1959年4月開校

印刷用資料
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取材日
2004年

今から約6~7年ほど前には、早くも職員専用のLANが構築されていた高畠第三中学校。当初は「プリンターを皆で使えるようにしただけ」の簡単な仕組みで、パソコンのほとんどを私物に頼っていたそうです。しかし電子化による業務の負担軽減や、ミレニアムプロジェクトを踏まえて、逐次パソコンを整えLANも拡大構築。そこで必要に迫られてきたのが他校同様に情報セキュリティ対策です。「情報の漏えい」「先生の領域に生徒を進入させない」が大きな課題でした。

高度な情報セキュリティは当然ながら、先生方の視点は使いやすさにも置かれていました。そしてこの点が高く評価され2003年11月にHard Lockが導入されました。今ではHard Lockの仕組みを詳しく知らない先生でも「大切な情報はキーを挿して使う」がきちんと習慣化されているそうです。

Hard Lockは「情報漏えい防止作戦」に欠かせない存在

高畠第三中学校の情報担当、安藤先生。 パソコンに詳しく学校のサーバも先生が 手がけられたとか
▲ 高畠第三中学校の情報担当、安藤先生。
  パソコンに詳しく学校のサーバも先生が手がけられたとか。

近隣他校よりも早く、そして積極的に校務にパソコンを取り入れた高畠第三中学校。効率良い校務処理を目指し指導要録や調査票、成績表、生徒の名簿等を順次デジタル化していきました。その背景には個人情報の紛失をできるだけ防止したいとの強い危機感があったそうです。折しもその頃「車上荒らしに合い、通知票の入った鞄が盗まれる」といったニュースが度々世間を騒がせていました。決して他人事ではないという危機意識から、重要情報の管理方法をあらためて検討。そして導いた答えが紛失しやすい「紙」での保管は止め「情報をデジタルで保管」でした。しかしフロッピーディスクに移して持ち歩くようでは意味がありません。そこでHard Lockの登場です。大切な情報はサーバに格納しUSBキーを差し込んで呼び出すようにすれば、万が一のうっかりも防止できます。

「情報の漏えいはとても恐い。特に生徒が特定できる個人情報については細心の注意が必要です。不注意を誘発する可能性は少しでもつぶしておくべきだと考えました。本校では安全な情報管理にHard Lockを採用しました。鍵を用いるという方法はわかりやすいですし、使う側も納得できるんです」と安藤先生はおっしゃいます。Hard Lockを用いるようになってから先生達のセキュリティ意識がより高まり、パソコン使用も増えたそう。「安全に使えるという意識がパソコン使用を活性化させているようです」。


Hard Lockを使って安全にアクセス区分

高畠第三中学校のLANには3つのエリアがあります。昔のLANの名残であるエリア、新しく追加増設したサーバが置かれたエリア、そして生徒達が使うエリアです。これまで職員エリアと生徒エリアの間にルーターを置いてエリアを分離することで、生徒の進入を防いでいました。しかし教員が2つのエリアの行き来も制限されていまうという弊害も発生していました。

「授業中に欲しいデータが教室で引き出せなくて、急いで職員室に戻ることがよくありました。また空き時間に教室やパソコンルームで校務がしたいとの要望もありました。Hard LockはUSBキーによってアクセスできるエリアを安全に切り替えられる。

この仕組みはまさに私達のニーズにぴったりでしたね」と安藤先生。Hard Lockを導入してからは、職員室に走って戻るような面倒から解放されたとのこと。また生徒だけでなく悪意ある他者も進入できない、USBキーを持っている人だけが重要な情報にアクセスできる事実は予想以上に安心感をもたらしているようです。


扱いやすさがセキュリティを維持させる

40台のパソコンが設置されている教室。 生徒達はここで作品作りや調べ学習に夢中になる
▲ 40台のパソコンが設置されている教室。
  生徒達はここで作品作りや調べ学習に夢中になる。

Hard Lockは仕組みを紐解けばとても複雑なのですが、使う側から見れば実に簡単です。USBキーを挿してパスワードを入力するだけ。USBキーを持っていなくては何も始まらず、またUSBキーがあってもパスワードが判らなければアクセスできない単純明快さです。

「実際に本校でもHard Lockの仕組みをきちんとわかっている先生はほとんどいないです(笑)。ただ、使い方と使用ルールだけはきちんと理解してもらっています。パソコン初心者でも抵抗なく使える簡単さがいいのでしょう。鍵を使うという方法はとてもわかりやすい」と安藤先生。

高畠第三中学校では、Hard Lock導入とともに生徒の情報などの重要書類はサーバ上で保管し、他のパソコンの内部には置かないようにするルールを決めたとのこと。また校務で発生した文書もサーバに残すようにしています。

「先生のなかにはご自身のパソコンを活用している人も多いです。異動の時にそのパソコンも一緒に持って行ってしまうがゆえ、生徒情報までうっかり持って行ってしまうミスも防げます。出張中の先生の仕事を他の先生が引き継ぐときも、その都度データを受渡しするのではなく、USBキーを挿してパスワードを入力し、サーバにアクセスするだけで、その継続ができる。いろんなことがスムーズになりました」。

危機管理の大切さが叫ばれている現在、生徒の個人情報を扱う学校にも高度なセキュリティ対策が求められます。しかし情報セキュリティ対策を堅固にしたがために、使い勝手が悪くなっては本末転倒。「使い方が簡単、なのに高度なセキュリティを維持」は決して無理な要望ではないことを、高畠第三中学校でのHard Lock活用風景が教えてくれています。